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呼吸器感染における病原体検出強化のためのDNA・RNA統合シーケンス

Journal of translational medicine2025-03-16PubMed
総合: 83.0革新性: 9インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8

概要

DNAおよびRNA病原体を対象とする標的型NGSパネルは、16時間で感度97.73%、特異度75.41%を達成し、検出限界は100–200 CFU/mLであった。対象ウイルスの61.4%でサブタイプ同定が可能で、耐性マーカー同定は感受性試験と80.56%一致した。

主要発見

  • 所要時間約16時間、5百万リード、検出限界100–200 CFU/mL。
  • 統合参照基準に対する感度97.73%、特異度75.41%で、培養・従来法より優越。
  • 対象ウイルスの61.40%でサブタイプ判定が可能で、PCRと完全一致。
  • 耐性遺伝子マーカーを同時検出し、表現型感受性試験と80.56%一致。

臨床的意義

同日内に病原体同定・ウイルスサブタイプ・耐性情報が得られ、経験的治療の適正化、隔離方針の決定、抗ウイルス薬や狭域抗菌薬の早期導入に資する。

なぜ重要か

本プラットフォームは、病原体同定・ウイルスサブタイピング・耐性プロファイリングを統合し、下気道感染の病因診断を迅速かつ包括的に進め得る。

限界

  • 後ろ向き設計であり、選択バイアスや前向き有用性評価の限界がある。
  • 特異度75.41%は、臨床相関のない保菌や低レベル汚染検出の可能性を示唆。

今後の方向性

多様な医療現場で抗菌薬適正使用指標(標的治療までの時間、臨床転帰)や費用対効果を組み込んだ前向き試験。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
診断
エビデンスレベル
III - 臨床コホートにおける後ろ向き診断精度評価(比較参照基準あり)。
研究デザイン
OTHER