All of Us研究プログラムにおける電子タバコ使用と心代謝性疾患の新規発症
Nicotine & tobacco research : official journal of the Society for Research on Nicotine and Tobacco•2025-03-16•PubMed
総合: 78.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 8
概要
約3.8年追跡の249,190例で、電子タバコ専用使用は新規COPD発症(HR 2.29)と、30–70歳では高血圧(HR 1.39)に関連した。紙巻専用および併用は全アウトカムに強く関連し、併用はASCVDリスクがより高い可能性が示唆された。
主要発見
- 電子タバコ専用使用は新規COPDと関連(HR 2.29、95%CI 1.42–3.71)。
- 30–70歳では電子タバコ専用使用と高血圧の関連を認めた(HR 1.39、95%CI 1.09–1.77)。
- 紙巻専用・併用は全アウトカムと強く関連し、ASCVDでは併用の推定リスクがより高かった(HR 2.18)。
臨床的意義
電子タバコ専用使用でもCOPDリスク(30–70歳では高血圧リスク)を伴うことを説明し、併用・紙巻使用の広範な心代謝リスクを強調した禁煙指導が望まれる。
なぜ重要か
多様な大規模集団で電子タバコ専用使用の非無害性(COPDおよび年齢特異的な高血圧リスク)を示し、勧告や規制判断に資する政策的意義が高い。
限界
- 観察研究であり因果推論に限界、残余交絡の可能性がある。
- 自己申告や使用形態の変動による曝露誤分類が推定に影響し得る。
今後の方向性
バイオマーカーで曝露検証、デバイス・液組成情報の統合、追跡延長によるリスク推定精緻化;規制介入が使用移行と健康転帰に与える影響の評価。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- III - 調整解析を備えた大規模観察コホートによる縦断的関連の示唆。
- 研究デザイン
- OTHER