肺結核治療歴を有する患者における慢性肺アスペルギルス症の系統的レビュー
Clinical infectious diseases : an official publication of the Infectious Diseases Society of America•2025-03-21•PubMed
総合: 77.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
22研究(2,884例)の解析で、TB患者のCPA有病率は治療中9%、治療後13%であり、持続する呼吸症状を有する患者では治療中20%、治療後48%に達した。症状の有無と評価時期が主要予測因子であり、TBプログラムにおけるCPAの定期スクリーニングを支持する。
主要発見
- TB患者のCPA有病率は治療中9%、治療後13%。
- 持続する呼吸症状を有するTB患者では治療中20%、治療後48%。
- メタ回帰では症状の有無と評価時期が有病率の有意な予測因子。
臨床的意義
特に呼吸症状が持続する症例では、TB治療中・後に血清・画像・真菌検査によるCPAスクリーニングを実施し、抗真菌治療の早期導入により長期的な呼吸機能障害を低減すべきです。
なぜ重要か
TB既往者におけるCPAの高い負担を定量化し、post-TB肺疾患を防ぐためにTB診療へCPAスクリーニングを組み込む根拠を提示します。
限界
- 研究間でのCPA診断の不均一性がプール推定に影響しうる。
- 地理的・医療環境の差異により一般化可能性に制限がある可能性。
今後の方向性
TBプログラム内でのCPA診断アルゴリズムの標準化とスクリーニングの費用対効果評価、早期抗真菌治療の転帰を検証する前向きコホート研究が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- I - コホート/横断研究を対象とした系統的レビューとメタ解析
- 研究デザイン
- OTHER