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臨床試験における肺気腫評価のためのCTデンシトメトリの活用:Fleischner Societyからのポジションペーパー

American journal of respiratory and critical care medicine2025-03-24PubMed
総合: 78.5革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 9

概要

本ポジションペーパーは、%LAA(-950 HU以下)や体積補正肺密度が肺気腫の診断・予後予測・進行モニタリングに有効で高再現性であることを示し、撮影・解析・経時評価の標準化手順を提示しました。適切な手法では再検査ICCは0.99と極めて高値です。

主要発見

  • CTデンシトメトリ指標(例:-950 HU以下の低吸収領域割合)は診断・予後バイオマーカーとして妥当性が確認されています。
  • 臨床試験での経時的モニタリングには体積補正肺密度が推奨されます。
  • 標準化手法により再検査ICCは0.99に達し、高い再現性が担保されます。

臨床的意義

肺気腫試験では標準化CTプロトコルと体積補正肺密度による縦断評価を採用し、診断・予後層別化には-950HU以下の低吸収領域割合の活用を検討します。

なぜ重要か

CT指標を試験エンドポイントとして一貫して用いるための合意基準を示し、多施設COPD研究の調和と創薬の加速に直結するため重要です。

限界

  • 代替エンドポイントの前向きRCT検証は不十分でコンセンサス中心
  • 施設間で既存CTプロトコルや解析ソフトの不均一性が残存し得る

今後の方向性

ハードアウトカムに対する代替エンドポイントとしての前向き検証、機種間・ベンダー間の調和、イメージング・バイオマーカーの規制当局による適格化。

研究情報

研究タイプ
システマティックレビュー
研究領域
診断
エビデンスレベル
III - エンドポイントのRCT検証を伴わない専門家合意と体系的レビュー
研究デザイン
OTHER