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新型コロナ回復後の肺線維症に対する扶正化瘀錠:多施設ランダム化二重盲検プラセボ対照試験

Frontiers in pharmacology2025-03-26PubMed
総合: 79.5革新性: 7インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 7

概要

24週間の多施設二重盲検RCT(n=142)で、FZHYはHRCTで評価した線維化退縮率を改善(71.2%対49.2%、p=0.01)し、8週時のFEV1/FVC上昇、肺炎症の退縮、6分間歩行距離の増加を示し、薬剤関連有害事象は認めませんでした。症状やQOLの有意差はみられませんでした。

主要発見

  • 24週の線維化退縮率:FZHY 71.2% vs プラセボ 49.2%(p=0.01)。
  • 8週時のFEV1/FVC:FZHY 87.7±7.2% vs プラセボ 82.7±6.9%(p=0.018)。
  • 4週時の6分間歩行距離の増加:41.4±64.1 m vs 21.8±50.3 m(p=0.05)。
  • 肺炎症退縮率:FZHY 83.8% vs プラセボ 68.8%(p=0.04)。
  • 薬剤関連有害事象は認めず。症状およびQOLは有意差なし。

臨床的意義

FZHYはリハビリテーションやビタミンCと併用する補助療法として検討可能ですが、再現性とより広範な呼吸機能検証が必要です。評価にはHRCTと標準化された機能検査を含めるべきです。

なぜ重要か

選択肢が乏しい新型コロナ後肺線維症において、画像学的退縮の改善を二重盲検RCTで示した初期の薬物療法エビデンスです。

限界

  • 呼吸機能データが限定的で、症状およびQOLの有意な改善は示されなかった。
  • 単一国の試験であり、独立した再現性検証と長期・臨床ハードエンドポイントの追跡が必要。

今後の方向性

より大規模な国際RCTで、包括的な呼吸機能評価、抗線維化薬との比較、増悪・入院・死亡など長期アウトカムを検証し、FZHYの位置づけを明確化する。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - 多施設ランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験
研究デザイン
OTHER