タイ妊婦における妊娠中のRSウイルスおよびヒトメタニューモウイルス罹患率と、妊娠中RSウイルス感染と周産期転帰の関連:前向きコホート研究
総合: 77.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
妊婦2764例(登録時中央値10週)で、RSV/hMPV罹患率はそれぞれ妊婦月1万当たり57/23、受診率は42%/34%。妊娠第3三半期のRSV罹患は早産リスク増加(調整HR 2.50、95%CI 1.04–6.00)と関連し、SGAとは関連しなかった(調整HR 0.79、95%CI 0.29–2.16)。
主要発見
- 罹患率:RSV 57/hMPV 23(妊婦月1万当たり)。
- 受診率:RSV 42%、hMPV 34%。
- 妊娠第3三半期のRSV罹患は早産と関連(調整HR 2.50、95%CI 1.04–6.00)。
- RSV罹患とSGAには関連なし(調整HR 0.79、95%CI 0.29–2.16)。
臨床的意義
妊娠後期での母体RSVワクチン接種と監視強化を支持。産科診療では最近のRSV罹患を早産リスク評価に組み込むべきである。
なぜ重要か
妊娠中RSV/hMPV負担を定量化し、妊娠後期RSV罹患と早産の関連を示し、母体RSV免疫化政策や産科的リスク説明に直結する。
限界
- 単一国コホートであり、世界的な一般化に限界
- 症状トリガー型検体採取のため不顕性感染を見逃す可能性
今後の方向性
母体RSVワクチンの早産抑制効果の評価、母体感染と分娩時期の機序解明、多様な地域での監視拡大が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後/予防
- エビデンスレベル
- II - 能動的追跡と調整済み時間解析を伴う前向きコホート研究
- 研究デザイン
- OTHER