慢性閉塞性肺疾患における仮想現実補完肺リハビリの有効性:肺機能・運動耐容能・呼吸困難・健康状態に関するシステマティックレビューとメタ解析
総合: 79.5革新性: 7インパクト: 7厳密性: 9引用可能性: 8
概要
16件のRCT(1052例)で、VR補完PRはFEV1(MD 0.25 L)、FEV1/FVC(MD 6.12)、FVC(MD 0.28 L)、6分間歩行距離(MD 23.49 m)、呼吸困難(mMRC MD −0.28)、CAT(MD −2.95)、SpO2(MD 1.35%)を有意に改善。非活動対照との比較で効果が大きく、5–12週間で6MWDの改善が最大。VR群でアドヒアランス・エンゲージメントが高かった。
主要発見
- VR補完PRは肺機能(FEV1、FEV1/FVC、FVC)、運動耐容能(6MWD)、呼吸困難、健康状態(CAT)、SpO2を改善した。
- 6MWDの改善(23.49 m)は統計学的に有意だが、一般的MCID(約26 m)にわずかに届かない。
- 非活動対照との比較と5–12週間の介入で効果が最大、VR群でアドヒアランスと参加が高かった。
臨床的意義
VR導入によりPRのアドヒアランス向上と機能・症状の適度な改善が期待でき、特に5–12週間のプログラムで有用。標準化と長期転帰の検証が必要。
なぜ重要か
VRがPRの主要アウトカムと参加継続を向上させることをRCTの統合エビデンスとして示し、現場でのPR普及の障壁に応えるため。
限界
- VR介入・PR手順・比較群の不均一性、長期追跡が限られる
- 6MWDの臨床的意義は境界的で、出版バイアスの完全排除は困難
今後の方向性
VR-PR手順の標準化、費用対効果や遠隔提供の評価、増悪や入院に焦点を当てた長期追跡試験が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - VR補完PRを評価したランダム化比較試験のメタ解析
- 研究デザイン
- OTHER