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デキストロメトルファン併用はブレオマイシン誘発マウスおよび肺線維症患者においてピルフェニドンの効果を増強する

Respirology (Carlton, Vic.)2025-04-14PubMed
総合: 79.0革新性: 9インパクト: 8厳密性: 7引用可能性: 8

概要

ブレオマイシン誘発マウスでは、超低用量デキストロメトルファン(DM)が単独・PFD併用で線維化とヒドロキシプロリンを低減し、投与開始が2週後でも有効でした。機序としてNOX4/ROS抑制とSOD増強により酸化還元バランスを回復。臨床でもPFDへのDM追加により肺機能低下の抑制とHRCT改善が示唆されました。

主要発見

  • in vivoでDM(単独/併用)は線維化面積とヒドロキシプロリンを低下させ、投与開始が傷害2週後でも有効。
  • in vitroでDMはNOX4由来ROSを抑制しSODを増強して酸化還元バランスを回復、筋線維芽細胞活性化を抑制。
  • 臨床ではPFD単独に比べ、DM併用でHRCT改善と肺機能低下の抑制が示唆。

臨床的意義

今後の無作為化試験で再現されれば、超低用量デキストロメトルファン併用は低毒性で肺線維症の転帰改善に寄与し得ます。

なぜ重要か

低毒性の再開発可能薬が酸化還元制御により抗線維化効果を増強することを示し、IPFの未充足ニーズに応える可能性があります。

限界

  • 臨床パートは非無作為化で症例数不明の可能性があり、因果推論に制約
  • 一般化可能性と至適用量は対照化試験での検証が必要

今後の方向性

無作為化比較試験で有効性・安全性と用量設定を確立し、薬力学指標としての酸化還元バイオマーカーの検証を進めるべきです。

研究情報

研究タイプ
症例集積
研究領域
治療/病態生理
エビデンスレベル
IV - 前臨床モデルと観察的臨床比較を組み合わせた翻訳的エビデンス。
研究デザイン
OTHER