画像と血漿セルフリーDNAを統合した機械学習による肺結節悪性度のリスク層別化:モデル開発・検証研究(DECIPHER-NODL)
総合: 83.0革新性: 8インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 9
概要
LDCTラジオミクスとcfDNAフラグメントミクスを統合したスタックドモデルは、内部AUC 0.950、外部AUC 0.966を示し、感度95%で特異度を単独モデルより改善した。特に10–20 mmの充実性結節で優れており、浸潤度予測モデルもAUC≈0.88で層別化に成功した。
主要発見
- 統合モデルは内部AUC 0.950、外部AUC 0.966で、画像単独やcfDNA単独を上回った。
- 感度95%での特異度は0.60に改善(画像0.50、cfDNA 0.33)し、10–20 mmや充実性結節で顕著だった。
- 浸潤度モデルはAUC≈0.88で腫瘍を層別化し、AISから浸潤癌へ段階的にスコアが上昇した。
臨床的意義
画像とcfDNA解析の統合は、特に10–20 mmの充実性結節において、固定高感度下で特異度を高め、判定困難結節のトリアージに有用であり、肺癌検診実装の可能性がある。
なぜ重要か
ラジオミクスとフラグメントミクスを統合することで結節リスク層別化を精緻化し、スクリーニングにおいて高感度を保ちながら不要な介入を減らし得る点で臨床的意義が高い。
限界
- 症例スペクトラムや紹介バイアス、地域性により一般化可能性に制限がある可能性。
- 前向きな臨床有用性・費用対効果、既存リスクモデル(例:Brock)との直接比較は未報告。
今後の方向性
スクリーニング集団での前向き効果・費用対効果試験、臨床予測因子との統合、多様な集団・撮影条件での検証が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- II - 多施設の観察コホートによるモデル開発・外部検証であり、無作為化は行っていない。
- 研究デザイン
- OTHER