局所進行または転移性非扁平上皮NSCLCに対する一次治療:セープルリマブ+化学療法±HLX04対化学療法の無作為化二重盲検多施設第3相試験(ASTRUM-002)
総合: 78.0革新性: 6インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 8
概要
非扁平上皮NSCLCの一次治療で、セープルリマブ+化学療法は化学療法単独に対しPFSを有意に延長。セープルリマブ+化学療法へのHLX04追加による上乗せ効果は認められなかった。免疫療法併用群では治療関連重篤有害事象が多かった。
主要発見
- セープルリマブ+化学療法は化学療法単独に比しPFSを延長(HR 0.55、p<0.0001)
- HLX04追加によるPFS上乗せ効果はなし(HR 0.86、p=0.25)
- 治療関連重篤有害事象:群A 39%、群B 37%、群C 24%;グレード≥3は群A 71%、群B 66%、群C 57%
臨床的意義
EGFR/ALK/ROS1陰性の非扁平上皮NSCLCにおいて、セープルリマブ+ペメトレキセド-カルボプラチンが一次治療選択肢となる。ベバシズマブの常用的追加は支持されず、重篤な治療関連有害事象の増加に注意が必要。
なぜ重要か
大規模二重盲検第3相試験により、セープルリマブ+化学療法の有効性が示され、ベバシズマブ追加の上乗せ効果が否定され、治療選択と資源配分に重要な示唆を与える。
限界
- 登録は中国国内に限られ、他地域への一般化に注意を要する
- 全生存期間やバイオマーカー解析の詳細が抄録に示されていない
今後の方向性
全生存期間やQOL、バイオマーカー別サブグループの報告、既存PD-1/PD-L1レジメンとの比較、実臨床での安全性評価が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 二重盲検・多施設の第3相ランダム化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER