胸部CTベースのラジオミクスによる肺高血圧症の診断・予後予測
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
肺血管ラジオミクスと臨床情報を統合した多施設モデルはPH診断でAUC約0.98を示し、2年予後ではESC 4区分を上回った(AUC 0.866対0.709)。外部検証でも有望で、一般化可能性が示唆された。
主要発見
- 診断モデルは導出AUC 0.984、外部検証AUC 0.980を達成。
- 予後モデルの2年AUC(0.866)はESC 4区分(0.709)を上回った。
- PAHサブタイプ識別は内部AUC 0.898、外部AUC 0.877と高精度。
臨床的意義
ラジオミクスは既存の心エコーや右心カテに補完的に働き、通常のCTから高リスクPH患者を抽出して早期紹介・個別化治療に繋げ得る。
なぜ重要か
日常的な胸部CTから非侵襲的にPHを高精度に診断・リスク層別化できることを示し、侵襲的検査なしに早期診断・精密治療の実装が期待される。
限界
- 外部検証の症例数が小さく、不確実性が大きい可能性
- ラジオミクスの再現性はCT取得条件やセグメンテーションの標準化に依存
今後の方向性
CTプロトコルの標準化と多施設・多装置での大規模検証、血行動態との統合によるハイブリッドリスクスコアの構築、臨床意思決定・転帰改善への影響評価が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- II - 多施設の診断・予後モデル研究で外部検証と前向き予後追跡を実施
- 研究デザイン
- OTHER