メインコンテンツへスキップ

インターロイキン40の阻害はNETosisを遮断して敗血症時の多臓器障害を防ぐ

Critical care (London, England)2025-01-17PubMed
総合: 88.5革新性: 9インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8

概要

敗血症患者2コホートでIL-40は入院時に上昇し、PCT、CRP、乳酸/LDH、SOFAと相関して早期死亡の層別化を可能にした。実験的敗血症ではIL-40の抑制/欠損によりNETosisが減少し、多臓器障害が軽減された。IL-40は予後バイオマーカーかつ治療標的となり得る。

主要発見

  • 敗血症患者2コホートで入院時のIL-40は上昇し、PCT、CRP、乳酸/LDH、SOFAと相関した。
  • IL-40は重症敗血症患者の早期死亡リスクの層別化に有用であった。
  • IL-40の遺伝学的抑制/欠損はNETosisを低減し、実験的敗血症で多臓器障害を軽減した。

臨床的意義

IL-40測定は早期リスク層別化に資する可能性があり、抗IL-40療法やNETosis標的治療は臓器保護効果の検証目的での臨床試験が望まれる。

なぜ重要か

IL-40をNETosisと臓器障害に結び付ける機序的検証により、臨床バイオマーカー発見と治療標的化を架橋し、敗血症の新たな治療戦略を提示する。

限界

  • 抄録中に症例数やコホート手法の詳細記載がない
  • 治療効果は前臨床段階であり、ヒトでの因果的有益性は未検証である

今後の方向性

多施設コホートでIL-40の予後カットオフを検証し、IL-40/NETosis標的薬の早期臨床試験を実施する。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
病態生理
エビデンスレベル
II - 2つの独立した臨床コホートに動物モデルでの機序検証を付加
研究デザイン
OTHER