敗血症患者におけるDICスコアリングの比較と死亡予測性能：システマティックレビューとメタアナリシス

概要

21研究（n=9319）の統合で、SICとJAAM-DICは凝固障害の同定と転帰予測の感度が高く、ISTH-DICは特異度が高かった。早期同定にSIC/JAAM-DIC、後期確認と予後予測にISTH-DICを用いる戦略が示唆された。

主要発見

• DIC陽性率：ISTH-DIC 28%、JAAM-DIC 55%、SIC 57%（計9319例）。
• 陽性例の死亡率：ISTH-DIC 44%、JAAM-DIC 37%、SIC 35%。
• 死亡予測の感度/特異度：ISTH-DIC 0.43/0.81、JAAM-DIC 0.73/0.46、SIC 0.71/0.49。

臨床的意義

敗血症関連凝固障害の早期スクリーニングにはSICまたはJAAM-DICを用い、確認や高特異度の予後予測にはISTH-DICを活用する。

限界

• 敗血症の定義やDIC評価タイミングの異質性が大きい
• 個票データが限られ、交絡の調整に制約がある

今後の方向性

標準化した敗血症フェノタイピング下でのDICスコア直接比較の前向き検証と、バイオマーカーに基づく抗凝固療法戦略の評価。