資源制約下における小児急性重症疾患の有病率、病因および入院転帰(Global PARITY):多施設国際ポイントプレバレンスおよび前向きコホート研究
総合: 80.0革新性: 7インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 9
概要
19か国7,538例でP-ACIは13.1%に認め、低SDI諸国で28.0%と高率であった。敗血症/敗血症性ショックはP-ACIの10.4%を占め、全死亡の59%が受診後48時間以内に発生し、基本的集中治療体制強化の必要性を示した。
主要発見
- P-ACIの全体有病率は13.1%(985/7,538)で、低SDI諸国では28.0%と最も高率であった。
- 敗血症/敗血症性ショックはP-ACIの10.4%を占め、肺炎15.4%、マラリア9.6%であった。
- P-ACI患者の死亡率は6.3%で、全死亡の59%が受診後48時間以内に発生した。
- 調整後、国のSDI分類はP-ACI頻度の独立した関連因子ではなかった。
臨床的意義
資源制約下では、初期48時間に重点を置き、早期トリアージと酸素、輸液、抗菌薬、臓器支持など基本的集中治療の提供を優先すべきである。本研究は、敗血症や肺炎に対する資源配分・能力強化の指針となる。
なぜ重要か
資源制約下の病院における小児重症疾患の規模を多国籍で包括的に提示し、早期死亡の集中と敗血症を主要標的として明確化した。
限界
- 4日間のポイントプレバレンス設計のため、時間的変動を十分に反映しない可能性
- 追跡は入院中に限られ、長期転帰は評価されていない
今後の方向性
低SDI環境での基本的集中治療の実装研究、初期48時間に焦点を当てた介入、ならびに敗血症ケアバンドルの前向き評価が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 事前定義と調整解析を伴う前向き多施設観察コホート
- 研究デザイン
- OTHER