極低出生体重児における経口初乳免疫療法の臨床転帰への効果:メタアナリシス
総合: 74.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 6
概要
14件のRCT(n=1,386)を統合した結果、極低出生体重児への経口初乳免疫療法は遅発性敗血症、壊死性腸炎、哺乳不耐および死亡率を有意に減少させ、完全経腸栄養到達までの期間を短縮しました。本結果は、NICUにおける低コストで生物学的妥当性の高い予防介入としてCOITを支持します。
主要発見
- メタアナリシスには14件のRCT、1,386例(COIT 690例、対照 696例)が含まれた。
- COITは臨床的遅発性敗血症の発生率を有意に低下させた。
- COITは壊死性腸炎と哺乳不耐を減少させ、死亡率も低下させた。
- COITにより完全経腸栄養到達までの期間が短縮した。
臨床的意義
NICUでは、極低出生体重児に対するCOITの標準化プロトコル導入を検討し、投与量・タイミング・衛生管理に留意しつつ、遅発性敗血症と死亡率の低減を目指すべきです。
なぜ重要か
新生児敗血症を予防し生存を改善する介入を最高レベルのエビデンスで示し、極低出生体重児の標準ケアを変える可能性があります。
限界
- COITプロトコル(投与時期・量)や実施環境の不均一性
- 出版・言語バイアスの可能性、PRISMA準拠が明示されていない
今後の方向性
COITの用法・用量を標準化する実地多施設試験と安全性評価、個別患者データメタ解析、長期神経発達への影響評価が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験の系統的統合
- 研究デザイン
- OTHER