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全血球計算および単球分布幅に基づく機械学習による敗血症検出:多施設開発と外部検証研究

Journal of medical Internet research2025-02-26PubMed
総合: 78.5革新性: 8インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 8

概要

5施設6コホート(総数5344例)を用い、CBC指標とMDWを組み合わせた敗血症早期検出MLモデルを構築。内部AUC 0.91–0.98、外部AUC 0.75–0.95を示し、単独バイオマーカーや既存MLを上回りました。予測保留を可能にする「制御可能AI」と説明可能AIにより、ラベル・共変量・欠測の分布シフト下でも堅牢性が向上し、解釈可能な診断ルールが導出されました。

主要発見

  • 6コホート(n=5344)でCBCとMDWを用いたMLモデルを開発し、内部AUC 0.91–0.98、外部AUC 0.75–0.95を達成。
  • 基準バイオマーカーおよび先行ML手法を上回る検出性能を示した。
  • 予測保留を可能にする制御可能AIと説明可能AIにより、分布シフト下で性能と解釈性が向上し、診断ルールが導出された。

臨床的意義

検査部門の情報システムに予測保留機能付き・説明可能なAIを実装することで、臨床症状出現前から高リスク患者を早期警告し、不確実時は保留して偽陽性を抑制できます。

なぜ重要か

日常検査データで実装可能なAIにより敗血症を早期検出し、分布シフト対策と解釈可能性を両立した外部検証を示した点で臨床実装に近い重要な前進です。

限界

  • 後ろ向き観察データであり、前向き介入や無作為化導入の評価は未実施。
  • イタリア以外への一般化は未検証で、スペクトラムバイアスや検証バイアスの可能性がある。

今後の方向性

死亡率・抗菌薬投与までの時間・アラーム負荷を評価する多国前向き(ステップドウェッジ等)試験、装置間較正、EHRトリアージへの統合が必要。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
診断
エビデンスレベル
III - 多施設観察データによるモデル開発と外部検証であり、無作為化は行っていない。
研究デザイン
OTHER