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遺伝子発現に基づく敗血症免疫サブグループを検証する国際観察研究

Critical care (London, England)2025-03-04PubMed
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8

概要

17施設のICUで登録した敗血症成人357例において、迅速多重RNAパネル(FilmArray試作機)により高/低リスク分類を行い、高リスク群は特に6–8日目で90日死亡が有意に高かった。経時的エンドタイピングでは高リスク割合が時間とともに減少した。

主要発見

  • ICUの敗血症357例で、モデル1の高リスク分類は各時点(S1, S2, S3)で90日死亡の上昇と関連した。
  • モデル2では6–8日目(S2)で死亡率の有意差を示した(34%対14%、p=0.002)。
  • 高リスク患者割合は時間とともに減少し、パネルが動的な免疫軌跡を捉えることを示した。

臨床的意義

予後層別化のために迅速遺伝子発現パネルを導入し、介入や試験への選択、モニタリング強度の判断に役立てる根拠となる。

なぜ重要か

迅速トランスクリプトミクスにより敗血症の死亡リスク層別化が可能であることを多国前向きに検証し、精密医療試験の登録戦略や臨床トリアージに直結する。

限界

  • 観察研究であり、層別化に基づく介入効果は未検証
  • 欧州ICU以外への一般化や最適な採血タイミングの検討が必要

今後の方向性

免疫調節薬を検証する適応的試験での登録強化にパネルを活用し、ベッドサイド導入と費用対効果を評価する。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予後
エビデンスレベル
II - 事前定義アッセイと臨床的に重要なアウトカムを用いた良質な前向きコホート研究
研究デザイン
OTHER