術後の敗血症性ショックと非敗血症性ショック患者におけるエクソソーム由来miRNAの診断的役割に関する研究
総合: 74.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7
概要
術後ショック患者において、3種のエクソソームmiRNA(miR-100-5p, miR-148a-3p, miR-451a)からなるシグネチャーが敗血症性ショックと非敗血症性ショックを判別し、発見コホートでAUC 0.894、qPCRによる検証でAUC 0.960を示した。
主要発見
- 発見コホート109例で、敗血症性と非敗血症性ショックの間で30種のエクソソームmiRNAが差を示した。
- 3種miRNAパネル(miR-100-5p, miR-148a-3p, miR-451a)は発見でAUC 0.894、52例のqPCR検証でAUC 0.960を達成した。
- ショック診断後24時間以内の採血で、早期診断への適用性を支持した。
臨床的意義
検証済み3種miRNAシグネチャーは、術後早期ショックのワークフローに組み込み、敗血症性か否かの鑑別と蘇生・抗菌薬戦略の最適化に役立つ可能性がある。
なぜ重要か
早期の敗血症性ショック鑑別を支援する、侵襲性の低い生物学的に妥当なバイオマーカー群を提示し、適時の抗菌薬投与と適正使用に資する。
限界
- 症例数が比較的少なく、術後ICU患者に限定されているため一般化に課題
- 日常診療での有用性と実測の所要時間は今後の検証が必要
今後の方向性
3種miRNAパネルをより広い敗血症集団で前向き検証し、臨床意思決定への影響、費用対効果、既存の敗血症バンドルとの統合を評価する。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- II - 独立検証と直交アッセイを伴う前向き診断コホート研究
- 研究デザイン
- OTHER