妊産婦敗血症の世界的発生率:系統的レビューとメタアナリシス
総合: 74.0革新性: 6インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
44研究・1億4120万人超を対象に、妊産婦敗血症の世界全体の発生率は1万妊娠当たり13.16と推定された。地域差が顕著で、アフリカが最も高く米州が最も低かった。年齢35歳以上、多胎、肥満、糖尿病、高血圧性疾患(子癇前症/子癇を含む)、妊娠糖尿病、帝王切開がリスク因子として同定された。
主要発見
- 世界全体のプール発生率:1万妊娠当たり13.16(95%信頼区間 9.91–17.47)。
- 地域差:アフリカで129.17(95%信頼区間 67.05–248.85)、米州で6.31(95%信頼区間 4.36–9.12)。
- リスク因子:35歳以上、多胎、肥満、糖尿病(妊娠糖尿病を含む)、高血圧性疾患/子癇前症・子癇、帝王切開。
臨床的意義
リスクに基づくスクリーニングと予防(帝王切開の周術期感染予防の最適化、高血圧性疾患の管理、感染サーベイランス)および高負担地域での資源配分の優先付けを後押しする。
なぜ重要か
妊産婦敗血症の最新の世界的発生率とリスク層別化を提示し、産科医療での政策立案と標的予防戦略に資する。
限界
- 地域間の異質性が大きく、地域別の研究分布も不均一(アフリカの研究数が少ない)。
- 妊産婦敗血症の定義や診断のばらつきによりバイアスが生じうる。
今後の方向性
定義とサーベイランスの標準化を進め、過小評価地域での高品質データを拡充し、妊産婦敗血症の負担を減らす実装戦略の評価を行うべきである。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- II - 発生率とリスク因子を推定する観察研究の系統的レビューとメタアナリシス。
- 研究デザイン
- OTHER