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ウガンダの乳児における培養陽性感染症の病因と抗菌薬耐性:7,000例の新生児・乳児コホート研究

Open forum infectious diseases2025-03-12PubMed
総合: 75.5革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 7

概要

ウガンダの新生児・乳児7,323例の前向きコホートで、血液培養陽性は11%、院内死亡は12.1%、グラム陰性菌血症の致死率は27.7%に達した。WHO推奨第一選択薬への耐性が高く、地域の耐性状況に即した経験的治療レジメンの改訂が必要である。

主要発見

  • 7,323例中、血液培養陽性は11%、鼻咽頭スワブ陽性は8.6%であった。
  • 全体の院内死亡は12.1%、グラム陰性菌血流感染では致死率27.7%であった。
  • WHO推奨第一選択(アンピシリン/ベンジルペニシリン+ゲンタマイシン)に対する耐性が高かった。

臨床的意義

同様の環境の医療機関では、新生児敗血症の経験的治療を見直し、微生物検査体制を強化し、地域AMRに沿った抗菌薬適正使用を実施すべきである。グラム陰性菌血流感染が疑われる症例では迅速診断と早期エスカレーションを優先する。

なぜ重要か

資源制約地域における新生児敗血症の病因・耐性・死亡の実態を大規模に提示し、政策立案、抗菌薬適正使用、経験的治療の改訂に不可欠なエビデンスを提供する。

限界

  • カンパラ市内の2施設での研究であり、他地域への一般化には限界がある。
  • 菌種ごとの詳細な耐性プロファイルや腰椎穿刺実施率の詳細は抄録情報に限りがある。

今後の方向性

文脈依存の経験的治療レジメンを導入・評価し、監視体制を他施設へ拡大するとともに、ゲノム疫学を統合して伝播・耐性機序を追跡する。

研究情報

研究タイプ
前向きコホート研究
研究領域
診断
エビデンスレベル
II - 診断・治療戦略に資する前向き観察エビデンス
研究デザイン
OTHER