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敗血症性ショック臨床試験における死亡時点のばらつき:システマティックレビュー

Medicina intensiva2025-03-17PubMed
総合: 74.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7

概要

敗血症性ショックRCT132件で死亡転帰の評価時点は極めて不均一(15種の時点)で、最も多いのは28日死亡(74%)であったが、院内、ICU、90日死亡も多用されていた。このばらつきは効果推定やメタ解析を歪め得るため、標準化された死亡時点の合意が必要である。

主要発見

  • 敗血症性ショックRCT132件で、234の死亡転帰に15種類の評価時点が存在した。
  • 最頻は28日死亡(74%)で、院内死亡、ICU死亡、90日死亡が続いた。
  • 時間的・地理的な差異があり、院内+ICU死亡の併記は2008–2013年から2014–2019年で減少(P=0.043)。

臨床的意義

死亡時点(例:28日と90日)の標準化は、試験間の比較性を高め、ガイドライン作成やメタ解析の妥当性を向上させます。

なぜ重要か

評価項目の不均一性を定量化し、敗血症性ショック研究のエビデンス統合と試験比較性を阻む主要因を明らかにし、報告標準の合意形成を促します。

限界

  • メタアナリシスは行っておらず、報告された評価項目に基づく選択バイアスの可能性がある。
  • 異なる死亡時点が個々の試験の治療効果推定に与える影響を直接検証していない。

今後の方向性

28日・90日死亡などの合意されたコアアウトカムセットと統一統計計画の策定・導入により、堅牢な比較とメタ解析を可能にする。

研究情報

研究タイプ
システマティックレビュー
研究領域
治療
エビデンスレベル
II - ランダム化試験のシステマティックレビュー(定量的メタ解析なし)。
研究デザイン
OTHER