NICUにおける医療関連血流感染症のリスク因子
総合: 77.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
NICU入院6410例で、直近3日のデバイス使用と入院初週の抗菌薬曝露が医療関連血流感染症の主要リスク因子であった。グラム陰性菌優位でセファロスポリンおよびカルバペネム耐性が高く、予防策と適正使用の重要性が示された。
主要発見
- 医療関連血流感染症の発生率は6.09/1000患者日(対象6410例)。
- グラム陰性菌が主体で、第3・4世代セファロスポリン耐性85.5%、カルバペネム耐性44.8%。
- 中心静脈カテーテル、呼吸補助、尿道カテーテルがリスク上昇と関連し、入院初週の抗菌薬曝露でリスクは約3倍(調整HR 2.82)。
臨床的意義
デバイスバンドルの徹底、カテーテル留置期間の最短化、入院初週の経験的抗菌薬の最小化(安全性確保下)を優先し、感染対策と適正使用を統合すべきである。
なぜ重要か
資源制約下の大規模前向きデータにより、留置デバイスと初期抗菌薬曝露という介入可能な高インパクトな予防標的を特定した。
限界
- 一般化可能性は類似のNICU環境に限定される可能性があり、残余交絡は排除できない。
- 入院3日目以降の培養陽性で定義しており、培養陰性感染は過小評価され得る。
今後の方向性
デバイスバンドル最適化と初期抗菌薬適正使用経路のクラスター無作為化試験、多様なLMICのNICUでの実装科学的検証が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- III - デバイスおよび抗菌薬曝露リスクを評価した多施設前向きコホート研究。
- 研究デザイン
- OTHER