TREM2シグナルにより誘導される炎症性CD11c陽性B細胞は敗血症の進展を加速する
総合: 83.0革新性: 9インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
敗血症で増加する炎症性CD11c陽性B細胞を同定し、移入により敗血症性肺障害と死亡が増悪することを示しました。機序として、TREM2シグナルがIRF4を介してこれらの細胞の生成を促進し、TREM2–CD11c陽性B細胞軸が炎症性障害のドライバーとなることが示唆されました。
主要発見
- 敗血症患者およびマウスモデルで増加する炎症性CD11c陽性B細胞を同定した
- CD11c陽性B細胞の移入により敗血症性肺障害が増悪し、マウスの死亡率が上昇した
- TREM2シグナルがIRF4経路を介してCD11c陽性B細胞を誘導した
- TREM2は敗血症におけるCD11c陽性B細胞媒介の炎症制御に直接関与する
臨床的意義
TREM2–CD11c陽性B細胞軸を標的化することで、敗血症の炎症性臓器障害を軽減し得ます。また、このサブセットは高炎症性エンドタイプのバイオマーカーになり得ます。
なぜ重要か
敗血症病態における見過ごされてきたB細胞軸を明らかにし、TREM2を治療標的候補として提示します。
限界
- ヒトコホートの規模や臨床共変量がアブストラクトでは明示されていない
- TREM2阻害やCD11c陽性B細胞枯渇の治療的検証は患者では未実施
今後の方向性
表現型付けされた大規模敗血症コホートでCD11c陽性B細胞シグネチャーを検証し、TREM2シグナルの薬理学的制御を評価する必要があります。
研究情報
- 研究タイプ
- 症例対照研究
- 研究領域
- 病態生理
- エビデンスレベル
- IV - 患者検体との比較を含むin vivo・ex vivo機序研究
- 研究デザイン
- OTHER