細胞内LRG1はMARCH2をリクルートして内皮VEカドヘリンをユビキチン化・分解し、敗血症性肺障害を惹起する
総合: 84.0厳密性: 9革新性: 9ジャーナル: 7臨床: 7
概要
内皮細胞内LRG1がMARCH2を介してVEカドヘリンのK48連結ポリユビキチン化と分解を促進し、敗血症性急性肺障害のバリア破綻を引き起こすことを解明した。Lrg1欠失やPROTACによる介入でVEカドヘリンが保護され、過剰透過と肺障害が軽減した。LRG1/MARCH2軸が治療標的となり得る。
主要発見
- 敗血症性ALIで内皮細胞内LRG1が増加し、VEカドヘリン分解を促進する。
- LRG1はMARCH2をリクルートしてVEカドヘリンのLys633にK48連結ポリユビキチン化を付加する。
- Lrg1欠失またはPROTAC介入によりVEカドヘリンが温存され、過剰透過と肺障害が軽減された。
臨床的意義
LRG1またはMARCH2との相互作用を標的化することでVEカドヘリンを温存し、敗血症性ALI/急性呼吸窮迫症候群での血管漏出を抑制できる可能性があり、阻害薬やデグレーダーの開発に弾みを付ける。
なぜ重要か
敗血症における内皮接着結合の新規かつ創薬可能な制御経路を特定し、標的蛋白分解戦略でのin vivo救済効果を示したため重要である。
限界
- 前臨床モデルでの検証に留まり、LRG1–MARCH2–VEカドヘリン軸のヒトでの妥当性は未確立。
- 敗血症環境におけるPROTACのオフターゲット作用や薬物動態は未検討。
今後の方向性
ヒト敗血症コホートでのLRG1/MARCH2経路活性とバイオマーカーの検証、LRG1阻害薬/PROTACの最適化と大型動物での有効性・安全性評価を経て初期臨床試験へ進める。
研究情報
- 研究タイプ
- 基礎/機序研究
- 研究領域
- 病態生理/治療
- エビデンスレベル
- V - 細胞・動物モデルによる前臨床機序研究
- 研究デザイン
- OTHER