メインコンテンツへスキップ

低・中所得国と高所得国における人工呼吸器関連肺炎:バンドル、換気実践、医療人員配置の役割

Chest2025-01-14PubMed
総合: 73.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 7引用可能性: 8

概要

国際コホート2,253例で、LMICは独立してVAPリスクが約2倍であった。換気期間の延長はVAPを増やし、看護師・医師の配置比が高いほどVAPは減少した。一方、バンドル遵守は調整後には独立した関連を示さなかった。

主要発見

  • LMICでVAPリスクが独立して高い(調整OR 2.11、95% CI 1.37–3.24)。
  • 人工呼吸期間が長いほどVAPリスクが増加(調整OR 1.04、95% CI 1.03–1.05)。
  • 看護師(調整OR 0.88、95% CI 0.79–0.98)・医師(調整OR 0.69、95% CI 0.50–0.87)配置比が高いほどVAPが低率。バンドル遵守は独立した関連なし。

臨床的意義

VAP低減には人工呼吸期間の短縮と看護師・医師の配置比の改善を優先すべきである。バンドル要素は重要だが、十分な人員と体制なくしては不十分となり得る。

なぜ重要か

VAPの主要な修正可能因子としてバンドル遵守から人員配置・換気期間へ焦点を移し、特にLMICにおけるICU資源政策とQI戦略に示唆を与える。

限界

  • 観察研究の二次解析であり因果関係は不明;インフラや感染対策など未測定交絡の可能性。
  • 施設間でのVAP定義やバンドル実装の異質性が関連に影響した可能性。

今後の方向性

人員増強や離脱戦略がVAPに与える影響を検証する前向き介入研究、およびLMIC ICUでの実装科学研究が必要。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予防
エビデンスレベル
II - 調整解析を伴う多施設大規模・観察コホート。
研究デザイン
OTHER