乳児における一回換気量保証併用高頻度振動換気:システマティックレビュー
総合: 62.5革新性: 6インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 5
概要
11研究(RCT3件を含む、n=785)の統合では、HFOVにVGを併用するとHFOV単独に比べ、重症度2–3のBPD非罹患生存が増加した(OR 3.15, 95%CI 1.66–5.98)。侵襲的換気期間・入院期間の短縮、死亡や気漏低減の可能性も示唆されたが、BPD全体の発生率は変わらなかった。
主要発見
- HFOV-VGはHFOV単独に比べ、重症度2–3のBPD非罹患生存を増加(OR 3.15, 95%CI 1.66–5.98)。
- BPD全体の発生率の低下は認められなかった。
- 侵襲的換気および入院期間の短縮、死亡や気漏症候群低減のシグナルが示唆された。
臨床的意義
在胎32週未満の早産児でHFOVを選択する場合、VG併用は重症BPD非罹患生存の改善や支持期間短縮に寄与し得る。ただし、臨床実装には大規模多施設RCTでの確認が望まれる。
なぜ重要か
RCTと観察研究を統合し、HFOV-VGが臨床的に重要なアウトカムに有益である可能性を示しており、新生児の換気戦略に示唆を与える。
限界
- 研究デザインや集団の異質性が大きく、RCTの数は限定的。
- 出版バイアスの可能性やアウトカム定義の非統一性。
今後の方向性
BPD重症度・死亡・人工呼吸期間に対するHFOV-VGの効果と至適設定を検証する十分に検出力のある多施設RCTを実施する。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 無作為化比較試験を含むシステマティックレビュー/メタアナリシス。
- 研究デザイン
- OTHER