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超高リスクを規定するIIIC期を含むALアミロイドーシス新規病期分類:AL International Staging System(AL-ISS)の検証

Journal of clinical oncology : official journal of the American Society of Clinical Oncology2025-12-07PubMed
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 7

概要

AL-ISSは縦方向ストレインとNT-proBNP/トロポニンTを統合して5段階に層別化し、超高リスクのIIIC期(生存中央値7か月)を堅牢に同定。現代治療時代の国際コホートで妥当性が確認されました。

主要発見

  • AL-ISSはLSとNT-proBNP・hs-TnTを統合しI、II、IIIA、IIIB、IIICの病期を定義。
  • 2,493例でIIIC期の生存中央値は7か月、IIIA 67か月、IIIB 26か月、I–IIは未到達。
  • 外部検証で良好な性能(12か月キャリブレーションスロープ1.09、Harrell’s C 0.69)。
  • ダラツムマブ一次治療群でもIIIC期は依然として不良(1年生存率53%、IIIBは68%)。

臨床的意義

病期分類にLSを組み込み、IIIC期を早期に同定して集中的治療、専門施設紹介、新規治療・臨床試験の適応を優先すべきです(ダラツムマブ時代でも)。

なぜ重要か

ストレイン画像を取り入れた現代的リスク分類で超高リスク群を明確化し、治療強度の調整や試験設計に直結する実用的意義があります。

限界

  • 観察研究であり、施設間のストレイン測定ばらつきの可能性
  • 識別能は中等度(Harrell’s C 0.69);治療の不均一性による交絡の余地

今後の方向性

AL-ISSに基づく治療アルゴリズムの前向き検証、LS取得の標準化、ゲノム指標との統合によるリスク精緻化と個別化治療の実現。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予後
エビデンスレベル
II - 現代コホートにおける予後病期分類の派生と多国間外部検証
研究デザイン
OTHER