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MFSD6はエンテロウイルスD68の侵入受容体である

Nature2025-03-26PubMed
総合: 90.0革新性: 9インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 9

概要

本研究は、呼吸器病原体であるエンテロウイルスD68の細胞侵入受容体がMFSD6であることを同定しました。これにより宿主指向性の機序が明確となり、ウイルス侵入阻害を介した治療戦略の可能性が拓かれます。

主要発見

  • MFSD6がエンテロウイルスD68の細胞侵入受容体として同定された。
  • 本結果はEV‑D68の宿主細胞侵入と指向性の機序的説明を与える。
  • 受容体の同定はウイルス付着・侵入阻害に基づく治療戦略を示唆する。

臨床的意義

MFSD6は受容体遮断薬やデコイ戦略、ワクチン設計の標的となり得ます。組織での発現プロファイルは重篤な神経・呼吸器症状のリスク層別化にも寄与します。

なぜ重要か

真正の侵入受容体の同定はパラダイムを変える発見であり、EV‑D68およびAFMに対する標的介入や精緻な疾患モデルの構築を可能にします。

限界

  • 前臨床所見であり、ヒト一次組織やin vivoモデルでの検証が必要。
  • MFSD6発現と疾患重症度との臨床的相関は未確立。

今後の方向性

呼吸器および神経組織でのMFSD6発現地図を作成し、受容体遮断抗体・リガンドを開発してEV‑D68モデルで防御効果を検証する。

研究情報

研究タイプ
基礎/機序研究
研究領域
病態生理
エビデンスレベル
V - 前臨床の機序的発見(ウイルス侵入受容体の同定)
研究デザイン
OTHER