グラム陰性菌菌血症に対する7日間 vs 14日間の抗菌薬療法:システマティックレビューと非劣性メタアナリシス
総合: 82.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8
概要
4件のRCT(ITT 3,729例)の統合では、グラム陰性菌菌血症に対する7日間療法の90日死亡RRは14日間療法に対して0.91(95%CrI 0.69–1.22)で、非劣性確率は97.8%(マージン1.25)でした。PP解析でも同様でした。
主要発見
- 7日間対14日間を比較した4件のRCT(ITT 3,729例)で、90日死亡RRは0.91(95%CrI 0.69–1.22)、非劣性確率は97.8%だった。
- PP解析(3,126例)でもRR 0.93(95%CrI 0.68–1.32)、非劣性確率95.1%で一致した。
- 対象はグラム陰性菌菌血症で適切な感染源制御が行われた成人患者であった。
- 事前規定の非劣性マージン(1.25)を用いたベイズ型ランダム効果モデルとPRISMA準拠の方法論が採用された。
臨床的意義
適切な感染源制御がなされた成人のグラム陰性菌菌血症では、7日間療法を選択肢として検討でき、転帰を損なわずにステュワードシップの目標に合致します。
なぜ重要か
短期抗菌薬療法を支持する高品質エビデンスであり、抗菌薬適正使用を後押しし、有害事象・耐性・コストの軽減に資する可能性があります。
限界
- 一般化は、適切な感染源制御や一定の臨床安定性を満たすRCT対象患者に限られる。
- 非劣性の結論は設定されたマージンと異質性仮定に依存する。
今後の方向性
免疫不全や深部感染焦点など、短期療法の適用可否が異なるサブグループを明確化し、患者中心の転帰や耐性出現を評価する。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験のメタアナリシス(ITTおよびPP解析を含む)。
- 研究デザイン
- OTHER